戦略的会計思考と市場規模調査について
利益を上げるには
まず前提の知識となる利益の考え方は、収益から商品を売るためにかかった費用を引いたものとなる。また利益率を上げるには以下の 4つの方法がある。- 売上を増やす
- 原価を下げる
- 販売価格を上げる
- 固定費を削減する
固定費と変動費
固定費 | 売上の有無にかかわらず発生する費用(家賃、人件費、広告宣伝費など)。 |
---|---|
変動費 | 売上に比例して増減する費用(原材料費、外注加工費など)。 |
損益分岐点比率
損益分岐点とは、売上とコストがちょうど一致し、利益がゼロになる売上高のことを指す。この損益分岐点を基準にして、 売上が何%以下になると赤字になるかを示す損益分岐点比率が重要。これは経営リスクを評価するための重要な指標となる。
減価償却
固定資産の取得原価を、その耐用年数にわたって分割して費用として計上する手法。建物や機械装置などの有形固定資産が対象と
なり、その減価償却の方法として定額法についてまとめる。
取得価額70万円の資産を耐用年数5年で減価償却する場合、毎年14万円(70万円 ÷ 5年)が費用として計上される。
年度 | 減価償却費 | 減価償却累計額 | 未償却残高 |
---|---|---|---|
1 | 140,000 | 140,000 | 560,000 |
2 | 140,000 | 280,000 | 420,000 |
3 | 140,000 | 420,000 | 280,000 |
4 | 140,000 | 560,000 | 140,000 |
5 | 140,000 | 700,000 | 0 |
フェルミ推定について
フェルミ推定とは、未知の数値を論理的に推定する手法のこと。直感や過去の経験に頼るのではなく、得られる限られた情報や 常識を基に数値を積み上げて推定する。
損益計算書
損益計算書は、企業の一定期間における収益、費用、利益を表すものであり、経営者にとって意思決定の基本資料となる。ここでは、 売上から費用を引いた残りが利益になるという基本構造をしょうかいする。
費用 | 収益 | |
---|---|---|
利益 |
黒字倒産について
会計上は利益が出ていて黒字になっていても支払いに必要な資金が不足し、倒産してしまうことを黒字倒産という。また、黒字倒産を防ぐためには以下の方法がある。
- 資金繰り表を作成して入出金を管理
- 代金の支払いは遅く、回収は早く
- 金融機関と親しくしておく
- 在庫量管理の徹底
利益計画
項目 | 第1期 | ||
---|---|---|---|
売上高 | 1,920,000 | ||
売上原価 | 商品仕入 | 0 | 936,000 |
材料費 | 360,000 | ||
外注加工費 | 0 | ||
期末在庫 | 0 | ||
利用手数料 | 576,000 | ||
売上総利益 | 売上高-粗利 | 984,000 | |
販売費及び一般管理費 | 給料 | 900,000 | 2,916,440 |
賞与 | 1,800,000 | ||
法定福利費 | 63,000 | ||
減価償却費 | 140,000 | ||
広告宣伝費 | 13,440 | ||
営業利益 | 粗利-販管費 | -1,932,440 | |
営業外利益 | 営業外収益 | 0 | 0 |
営業外費用 | 0 | ||
経常利益 | 営業利益-営業外損益 | -1,932,440 |